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ハロゲンフリー材質の特性・用途

電子製品に使用されるプリント基板には、火災を防ぐために難燃性を高めることが求められます。多くのプリント基板には、火災を防止するために難燃剤が使用されていますが、中でもハロゲン系の難燃剤が多く用いられてきました。ハロゲンとは、元素の周期表において第17族に属する元素の総称で、フッ素(F)・塩素(Cl)・臭素(Br)・ヨウ素(I)・アスタチン(At)の5の元素のことを指します。ハロゲンを含む化合物のことをハロゲン化合物と言いますが、ハロゲン化合物は難燃性が高いという特性があるため、プリント基板を含む電子機器に広く使用されており、臭素系難燃剤や塩素系難燃剤が存在します。

プリント基板においては、難燃性を高めて火災を防止するために、臭素系難燃剤が使用されていることがありますが、ハロゲン化合物は廃棄の際に焼却するとダイオキシンなどの有害物質が発生する可能性があることが問題です。そのため、近年は環境問題の観点から、ハロゲン系の難燃剤を使用しないハロゲンフリーのプリント基板が使用されることが多くなっています。ハロゲンフリーのプリント基板とは、焼却時に有害物質発生の恐れがある臭素系難燃剤の代わりに、ハロゲン化合物以外の物質で作られた難燃剤を使用した基板のことです。なお、今のところは電子機器におけるハロゲンフリーの規制はないものの、JPCA(日本電子回路工業会)が定める銅張積層板を対象としたJPCA-ES01という規格が存在します。この規格によると、臭素と塩素の含有量がそれぞれ0.09wt%(900ppm)以下であり、臭素と塩素を合わせた含有量が0.15wt%(1500ppm)以下のものがハロゲンフリー材質として定義されています。

ハロゲンフリーのプリント基板は、ハロゲン化合物をそれ以外の物質で代用したものであるため、基本的にガラスエポキシ基板と構造や特性は変わりません。そのため、ハロゲンフリー基板の用途はガラスエポキシ基板の使用用途同様に幅広く、さまざまな分野で使用されています。また、ガラスエポキシ基板は日本においては緑色をしていることが多いのですが、これは基板の色ではなくソルダーレジストの色です。ハロゲンフリー材質とともに、ハロゲンフリーのソルダーレジストを使用した場合、基板は青色となることが一般的となっています。ただし、ソルダーレジストの色は様々存在しており、ハロゲンフリーのソルダーレジストを使用しているプリント基板であっても緑色のこともあるため、単に色だけでハロゲンフリーであるかどうかは判断できません。